「思い」を伝えるにはⅡ 2011.5.11 青山修

 3月11日以降、新たにTwitterやFacebookを始めたり、ニコニコ動画やUSTREAM(ユーストリーム)等のインターネットメディアを利用する人が増えているそうです。少々大袈裟かもしれませんが、こうした動きは、自分や家族の命を守るために正確な情報を入手したいという人々の思いの表れではないでしょうか。「信頼できる情報は自分で集める」という方が徐々に増えつつあるのだと思います。

 被災地における状況というのは、場所により本当にまちまちで、また刻一刻と変化しているのだそうです。通りの一本向こうではテレビが見れるのに、こっちでは電気も水道もダメだとか。ラジオのローカル局が唯一の情報源である街があるかと思えば、知らない誰かのつぶやきで飲料水や給油にありつけた家族がいたりというように。

 確かに平時なら、新聞とテレビのニュースでも見ていれば、仲間外れにされる事もないでしょうし、直ちに健康に影響が出るレベルではないのかもしれません。ところが、「大地震×大津波×原発事故」という人類の歴史において誰も経験した事のない極限の状況下では、情報の速さ、正確さが生死を分けるといっても過言ではありません。

「信頼できる情報は自分で集める」 こういった姿勢は、今後この国を大きく変えていくのだと思います。

 一方、YOUTUBEやUSTREAM等のインターネットメディアを通じて、自らの熱い思いを世の中に伝えようとする方々が注目を集めています。
・福島県南相馬市の桜井勝延市長http://www.youtube.com/watch?v=70ZHQ–cK40&feature=related
・岩手県「南部美人」5代目蔵元の久慈浩介さんhttp://www.youtube.com/watch?v=UY0FtSqrMBc
・妻が大好きなミュージシャンの斉藤和義さんhttp://www.youtube.com/watch?v=b01yohRgfyc
・ソフトバンク株式会社の孫正義社長http://www.ustream.tv/recorded/14195781
・城南信用金庫の吉原毅理事長http://www.youtube.com/watch?v=CeUoVA1Cn-A
・衆議院議員の河野太郎さんhttp://www.youtube.com/watch?v=w7iqqBfaHVA

 米国タイム誌により、2011年「世界で最も影響力ある100人」にも選出された福島県南相馬市の桜井勝延市長は、震災直後から世界に向けて惨状を訴え続けています。彼を突き動かしているのは「何としても市民を守りたい」という切実な思いと使命感です。そして市民にも語り掛けています、あたかも自分の家族に語りかけるように。

 こうした方々に共通しているのは、自分の言葉で話して(唄って)いる印象を強く受けるということです。そうしたメッセージは受け手の心に響くのだと思います。本来これは当たり前の事のはずですが、どうも最近は、演説にせよ、謝罪にせよ、他人が書いた原稿を読んでいるだけの人ばかり見かけるせいか、余計にそう感じるのかもしれません。

 最後に旬の小話など如何でしょうか。「自分が話す事くらい自分で考えなさい。自分で考えられないなら原稿くらいは覚えなさい。覚えることもできないならキュウリでもかじっていなさい。」 

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