突然ですが、いよいよテレビのアナログ放送があと9か月ほどで終了となります。別に総務省に代わって、地上デジタル放送への移行を宣伝しようというのではありません。
現在我が家では、リビングで地上デジタル放送を、寝室ではアナログ放送を観ています。単に寝室の古いテレビをまだ買い替えていないというだけですが。私が寝室で「しゃべくり」なんかを見ていると、リビングで地デジを観ている妻の笑い声のタイミングが若干遅れるんですよ。決して妻の笑いのツボがずれているとか、反応が悪いというわけではありません(妻にこう添削されました)。
これは以前から言われている事なので、ご存じの方も多いのかもしれませんが、地デジは地上波よりも約3秒遅れています(多少の地域差はあるようですが)。原因は現在採用している方式の欠陥だそうです。念のため一応総務省に確認してみましたが、「ええ、タイムラグはあります。地デジに完全移行したら分からなくなりますが」との、とても明快な回答でした。しかも今後もタイムラグ解消の予定はないそうです。
「たかが3秒」とお思いの方もおいでかもしれませんが、例えば地震速報やミサイル発射速報なども3秒遅れるわけです。つまりテレビを見ている我々が情報をキャッチするのが約3秒遅れるわけです。 たしかに「テポドン発射!」という速報を3秒早く知る事が出来たとしても逃げ切れない気はします。妻への感謝の言葉の語尾が少し途切れる程度なのかもしれませんし、これも捲し立てれば何とかなります。
ところが地震速報においては、この「3秒遅れ」はとても大きいと思います。個人差はあるにせよ、室内でタンスが倒れてくるのを避けるには3秒あれば可能でしょうし、調子がよければ近所の空き地にダッシュできるかもしれません。
阪神・淡路大震災では、亡くなった方の80%以上が圧死・窒息死だったそうです。つまり、壊れた建物や、家の中で家具や本棚の下敷きになって亡くなった方がほとんどだったということです。もしも首都圏で大地震が発生した場合、この「3秒」で生死を分ける人はとんでもない数になるのではないでしょうか。恐ろしくなります。
とはいえ文句ばかりでは脳がありませんので、各自で自己防衛の方法を考えましょう。すぐに思いつくのは3つくらいでしょうか。
①家具に転倒防止金具を取り付ける。
②日頃から反復横跳びなどで瞬発力を鍛える。
③テレビをやめて、ラジオを聴く。
個人的には③がお勧めです。ラジオはリアルタイム放送(当たり前ですが)でタイムラグはありませんし、良い番組がとても多いですから。また「デジタル放送への移行をお早目にお願いします」と叫んでいる総務省に対して、こうお願いするのはいかがでしょうか。「タイムラグのないデジタル放送への移行をお早目にお願いします」と。
そうは言っても、国会も暇ではありません。「蓮舫大臣のファッション誌撮影問題」といった重要かつ喫緊な問題に時間を割いているようですから、そこまで手は回らないのかもしれませんね。ではまた。
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