話セバワカル? 2010.12.13 青山修

 約一か月のご無沙汰でした。最近「ブログ楽しみにしてるんですけど」と誉めてくださる方に対し、うまく笑顔で応えられなくなった気がします。ゲストライターの依頼は軒並み断られ、妻にまで断られたこともあり、自前で何とかしています。少々表現が古いですが、盆と正月くらいにお考え頂ければ幸いです。また、仕事もできない男に、ブログを書けるはずなどないってことをお忘れなく。さだまさしさんならきっと賛同してくださる事でしょう。

 さて、最近個人間のトラブル相談が増えているように思います。そこでよく登場するのが「内容証明郵便」です。貸金返還請求、家賃支払請求、敷金返還請求などに使用される通知手段ですから、ご存じの方も多いかと思います。
http://www.post.japanpost.jp/question/fuka_service/syomei.html
 
 「知人がお金を返してくれないんだけど」というご相談、一方「突然こんなのが届いたんだけど」と慌てて来られる方など、行政書士としては内容証明郵便を出す側、受ける側双方のお声に接します。もちろん色々な意味で有益な手段ではありますが、最近は「とりあえず生」という乗りで、割と簡単に使用される方が多いように感じます。

 たしかに書籍やインターネットを参考にパソコンで作成すれば、パッと見にはそれらしいものは出来上がります。それを少し遠くの郵便局に3通ほど持ち込んで、千数百円の世界ですから、お手軽と感じる方もおられるのかもしれません。しかし、トラブルの状況、経緯などは様々です。昨今個人間のトラブルは多様化かつ複雑化していますし、その裏にはご本人も知らない法律問題が潜んでいるかもしれません。また最近の若者は「とりあえず生」とは言わず、甘い飲み物を好むとも聞きます。
 
 「○○と内容証明は使いよう」とはうまく言ったもので、その使い方によってはかえって炎上してしまうケースもありえます。たしかに相手が何も知らない素人の方なら、ちょっとした脅しには使えるのかもしれませんが、かえって自分に不利な証拠を残してしまうケースさえあります。
 
 また差出人名にも注意が必要です。個人名では相手に舐められる可能性がありますし、行政書士事務所や弁護士事務所の名前ならば相手に本気と思わせる脅しの効果は強まるのかもしれません。とはいえ私も、あまり相手を刺激したくないと考えるケースでは、依頼人様に対し、敢えて「個人名」で出す事をお勧めする事もあります。とにかくケース・バイ・ケースということです。
 
 実際の事例においては、たとえジーパン刑事でなくても「なんじゃこりゃ」と言いたくなるような内容証明郵便の文面に出くわす事があります。とりあえず体裁は整っているものの、ネクタイは曲がっているし、肩にはフケだらけです。わざわざお金と手間をかけ、そのような代物を送りつけても、放って置かれるだけですし、相手に手の内を曝す以外の大した効果は見当たりません。
 
 たしかに一通の内容証明郵便によって、ポンと解決するケースもあります。しかしながら大した話合いもないまま、書面だけに頼る傾向もどうかと思います。やはり、まずは当人同士の話合いをしっかりして頂きたいと思います。「話ができないから困っているんだよ」という声もチラホラ聞こえますが、よく事情をお聞きすると、最近相手に連絡したのは何か月も前だとか、やりとりはメールだけだった、という事例も少なくありません。
 
 これは法律トラブルに限った話ではないですが、まずはできるだけ相手と対峙して頂きたいと思います。幸せな結婚生活を長きに続けておられる方々ならきっとお分かりの事と思います。(「向き合わないから平和なんだよ」というご意見はまた今度お聞きするとして)
 
 さて年の瀬ですし、綺麗事はこれくらいにしましょう。世の中には話しても分からない人もいます。どれだけ説明しても全く理解を示さない人がいます。確実にいます。

 そんな時にはどうしたらよいかと言いますと、、、これはホント困ります、、、とりあえず私でよければお話を伺います。お茶でも飲みながら一緒に何かうまい手を考えようではありませんか。ではまた。

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