これからの「政治」の話をしよう 2012.3.9 青山修

まもなく3月11日が訪れようとしています。1年です。この1年が長かったのか、短かったのか、どちらでもなかったのか、感じ方は人それぞれでしょう。

思い起こしてみますと、この国にずっと以前から蔓延し続けてきた諸問題が、更にはっきりと露呈した1年であったように思います。統治能力が欠けた政府、縦割りかつ横並びの役所、既得権益に埋もれるマスコミ、見えない空気に流される大衆など。これらは何も新しい問題ではありません。これまでもずっと我々の生活と共にありました。

少し言い方を変えると、これだけの大災害と大事故を経験し、『失われた命』と『失われそうな命』という計り知れない代償をもってしても、この国の仕組みを変える事はできそうにないという現実が明らかになった1年と言えるのではないでしょうか。とても残念な話ですが、嘆いてばかりでは芸がありませんので、何かうまい手を考えるしかありません。

唐突ですが、結論から言いますと、『みんなで政治の話をしようじゃないか』という事です。民主主義国家ですから、本来当たり前の事ですし、今更言うまでもありませんが、『みんなで政治の話をしよう』という事です。

何でも政治家任せにするのではなく、ただただ官僚を非難するのでもなく、『政治の話をしよう』という事です。文句ばかり言うのではなく、決してあきらめるのでもなく、しっかり自分の考えを持って、『政治の話をしよう』という事です。

家庭で、職場で、街角で、家族と、友人と、知り合ったばかりの人と、みんなで『政治の話をしよう』という事です。行列のできるお店に並ぶのはまた今後にして、携帯電話で料理の写真を撮るのも少しだけ後にして、『政治の話をしよう』という事です。

毎日決まった新聞やテレビのニュースを眺めるのではなく、少し手間を掛けて様々なメディアから情報を集め、自分の頭で考えて、『政治の話をしよう』という事です。志の高い政治家、有能な官僚、卓越した学者、自分の足で取材を行う本物のジャーナリスト達の話に耳を傾け、『政治の話をしよう』という事です。

政治主導でもなく、官僚主導でもなく、国民主導を実現するために、『政治の話をしよう』という事です。本当に子供達の事を思うなら、一緒に楽しく過ごす前に、習い事や塾に行かせる前に、『政治の話をしよう』という事です。

明日のために、そして大切な子供達の未来のために。

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