「思い」を伝えるには  2011.2.24 青山修

   今「時の人」と聞かれても、答えは人それぞれでしょう。崖っぷちのカダフィ大佐、お騒がせの歌舞伎役者、なぜか突如来日したパンダ、または携帯電話を妻に踏まれた力士などを思い浮かべる方もおられる事でしょう。そういえば、私も以前、妻に携帯電話を洗濯機で回された事がありますので、大事なデータを消された彼の気持ちは分かる気がします。ま、誤って洗濯機に入れたのは私なんですが。

 そんな事はさておき「時の人」といえば、やはり中国漁船衝突映像を公開した元海上保安官ではないでしょうか。彼はあの映像を公開するにあたり、既存メディアの報道姿勢が信用できないことから、動画投稿サイト「YOUTUBE」を選択したのだそうです。

 もちろん彼の行動に関して賛否両論があるのは当然でしょう。が、この際その議論は置いておくとして、「国民に真実を伝えたい」という思いを持った一人の人間に、その公表手段として選択されなかった我が国の新聞やテレビ等の報道機関には大いに反省すべき点があるように思います。 

 もう一人の「時の人」民主党の小沢一郎氏は、特に地上波テレビの収録番組にはほとんど出演しません。意図的に編集されたりカットされたりで、言いたい事が国民に伝わらないのが本意ではないというのがその理由だそうです。

 そんな小沢氏も、インターネットの生番組には積極的に出演しています。そこでは国民が知りたい事実を繰り返し説明しています。私は小沢支持者というわけではありませんが、政治家としての説明責任は十分果たしているように思います。ところが、こうした小沢氏の発言は、テレビや新聞ではほとんど報道されていません。きっと何か大人の事情でもあるのでしょう。

 ちなみに、先日BS11に小沢氏が出演した時の小西克哉氏によるインタビューは、なかなか興味深い内容でしたので、興味のある方はそれこそ「YOUTUBE」で探してみてください。

 さて、果たして今のテレビや新聞の報道姿勢は公平なものでしょうか?各社が独自に取材を行い、健全な競争を展開する中から、我々国民に真実を伝えようとしているでしょうか?マスコミ報道において、我が国は先進国であり世界中で圧政や情報統制を行っている国々とは違うのだと胸を張って言えるでしょうか?

 例えば、貴方に何としても世の中に伝えたい事実があるとします。それはとても重要な事実で、貴方が仕事や地位を失ってでも、ありのままに伝えたい事実だとします。貴方の信条や誇り、家族の安全を守る為にも、途中で検閲されたり、編集されたり、捏造されたり、横槍が入るのは何としても避けねばなりません。

 さて、あなたならどの手段(メディア)を選びますか?新聞記者を呼びますか?テレビ局に電話しますか?それとも?

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オトコノコ、オンナノコ  2011.1.26 青山修

私は幼少時代のある土曜日、野良犬に追いかけられ、何とか近所のお宅の門の中まで辿り着き、サンダル履きの父に助けに来てもらった事があります。本当に怖い思いをしましたが、あの時ほど父親が大きく見えた事はありません。それにしても最近はめっきり野良犬を見かけなくなりました。そのせいか街で父親の威厳を見かける事も少なくなったように思います。

昨今の不況にも係らず、ペット関連市場は堅調な推移を見せています。ペットの生体販売及び関連用品を合わせると2兆円産業とも言われています。最近流行っているペット幼稚園なるものでは、バスの送迎があったり、ただ預かるだけでなく、ちゃんと躾までして良い子に育ててくれるそうです。

また、ペットと暮らせるマンションも増加しています。空き室対策としてペット可を売りにするケースもあり、「そういえば、うちのマンションも知らないうちにペットを見かけるなあ」という方もおられるのではないでしょうか。

さらには血統書付きやブランド志向により、ペットの財産としての価値も上がっています。私の事務所でも、少し前にペットに関する希望を遺言書に盛り込みたいというお客様がありました。

全国で飼育されている「ワンちゃん」「ねこちゃん」は、約2234万匹といいますから、人間の15歳未満の子供ちゃん(約1725万人)より遥かに多いわけです。だからどうというわけでもありません。

ペットの数が増えれば、当然トラブルも増えてきます。ペットショップの中には、契約書も作らず、ろくに説明もせずに販売する業者もあり、「買った後すぐ死んだ」「前から病気だった」等のトラブルが増加しているようです。もしも購入をお考えなら、契約書がないとか、動物の特性や飼育方法等につき事前の説明もないようなショップでは買わない方が無難でしょう。

またインターネット販売ではトラブルに多様性が加わります。「写真と色が違った」「思ったより大きかった」等、あまり笑えないトラブルもあるようです。これは本当に言うまでもありませんが、ペットは生き物ですから、あまり気軽にクリックするのはお勧めできません。少なくともモノを見てから買うようにしてください。

他にも、ペットホテルから抜け出して事故に遭った、トリミング中に急死したなどのトラブルもあるようです。兎に角、買うにも、預けるにも、契約書や約款等を十分確認するようにしてください。これは何もウサギに限った話ではありません。

ペットに纏わる近隣トラブルも増加しています。原因のビッグ3として、「鳴き声」「悪臭」「不衛生」が挙げられますが、実際のトラブルにおいては、「これまで隣人から挨拶された事もないので腹が立った」など、ペットとは直接(全く)関係のない事が原因という面もあるようです。兎に角、日頃から挨拶を忘れないでください。

いずれにせよ、ペットがこれだけ我々の生活に入り込んでいる以上、「ペットと人間」、「オーナーと近隣住民」は、うまく共存していかねばなりません。

特に(私のように)ペットを飼っていない人達が忘れてはならないのが、ペットはオーナーにとって「家族」、もしくは「それ以上の存在」であるという事です。独り暮らし世帯の増加、飼い主の高齢化等により、ペットは人生における「かけがえのないパートナー」になりつつあります。「たかが犬コロだろ!」と威勢のいい貴方、こんな声に聞き覚えはありませんか?

「孫は滅多に会いに来ないが、ペットはいつも一緒。」
「子供は言う事なんか聞きもしないが、ペットは従順。」
「夫や彼は浮気もするが、ペットは忠実。」

最後に、ペット業界では常識の業界用語をご紹介しましょう。言うまでもありませんが、「犬」「猫」とは言いません。もちろん「ワンちゃん」「ねこちゃん」です。また、飼い主は「オーナー」、エサは「フード」です。となれば「オス」「メス」なんて口が裂けても言えません。もうお分かりですね。ゴー!ゴー!ではまた。

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〇〇ニモマケズ 2011.1.5 青山修

 年の瀬の慌ただしい日々は、断捨離ブームに乗って衣類や本をいつもより多めに片付けたり、血液サラサラを祈願しつつ自家製ピクルスを少し多めに作ったりして過ごしていました。

 合間合間にニュース番組なんかを観たり聴いたり読んだりしていましたが、どうも世の中の悪い事は何でもかんでも政治や経済や社会のせいだと言わんばかりの論調が多いように感じました。気のせいでしょうか。

 それらは3つとも形のないものです。我々はその一員なのですから、我々自身が政治であり経済であり社会であるはずですし、そうあるべきだと思います。どうも新年早々雲行きが怪しくなってきましたが、ただこんな風に思います。

常識や情報や流行や世間様とやらに振り回されるのではなく

小沢総理なら政治が動く、兎年だから株価が跳ねる等の戯言でもなく

坂本龍馬氏の生き様や石川遼選手の活躍にただただ感心するのはほどほどにし

大型テレビやスマートフォンとやらを買うのもほどほどにし

自分でも知らない間に自ら脇役に志願するのではなく

自分の進むべき道を全力で邁進する

サウイフモノニワタシハナリタイ

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謹賀新年 2011.1.4 青山修・理恵

新年明けましておめでとうございます。
行政書士青山事務所では、
引き続き夫婦二人で力を合わせ、
あなたの「街の法律家」として精進して参る所存です。
本年も宜しくお願い申し上げます。

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聖なる夜に 2010.12.20 青山修

 もういくつ寝るとクリスマスです。最近、人種のるつぼである米国においては、あまり「Merry Christmas!」とは言わず、「Happy Holidays!」と挨拶するのだそうです。様々な宗教の信者が混在しているためというのが、その理由のようです。

 米国においてキリスト教徒は年々減少傾向にあり、人口の80%を切っています。その他にユダヤ教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教など多様化が進んでおり、誰に対しても使える便利な表現として「Happy Holidays!」が使われるのだそうです。
 
 とはいえ数日前に妻の以前の上司(米国人)から贈られてきたカードには、大きな赤い文字で 「Merry Christmas!」 と書かれていましたので、人それぞれなのでしょう。
 
 我が国においても、特に若い人達の間では「メリークリスマス!」とは言わず、「メリクリ!」と言うそうです。また年が明けると「あけおめ!」となり、さらに節分になると「おにそと!」「ふくうち!」と言うのかもしれません。
 
 こちらに宗教的な理由はなさそうですが、「日本人たるもの多くを語らず」という事なのでしょう。私としては「メリクリ」よりも「戦メリ」の方が断然好きです。本当に素晴らしい映画でした。
 
 世の中には、昨今のクリスマス熱やその商業主義を揶揄し、水を差すような事を言う人もいます。そんな人達のご意見といえば大体こんな具合ではないでしょうか。

 ○そもそも我々日本人にクリスマスなんて関係ない。
 ○キリストはクリスマス(25日)に生まれたわけではない。
 ○近隣でイルミネーションを競うかのような風潮は見栄の張り合いでくだらない。
 ○クリスマス商戦では飽き足らずに今度はハロウィーンか、お次は何だ!?
 ○11月の初旬からツリーか!1年で2か月もクリスマスか!
 ○サンタクロースカラーなんて米国コカコーラ社が自社の宣伝用に発案したものだ。
 
 おそらくこれらは全て本当なのでしょう。しかしそんな大人が頭で考えた事情など、別にどうだっていいように思います。
 
 先日近所を歩いていると、私の少し前を歩く小学校低学年くらいの二人の女の子の会話が耳に入ってきました。
 
 ★お箸を持つ手の側の子:「サンタさんて、ホントにああいう顔してるのかな?」
 ☆お茶碗を持つ手の側の子:「絶対してるよ!」

 私はサンタさんがホントはどういう顔をしているのかよくは知りませんが、もう大人が余計な事を言うのは止めにしたいですね。

◆自由ヶ丘『むかしなつかし縁日横丁』開催のお知らせ◆
12/23(祝)午前11時から午後3時まで、自由ヶ丘1丁目睦坂下にて「むかしなつかし縁日横丁」が開催されます。ご都合がよろしければ是非是非お越しください。全く余談ですが、当日は私と妻もお手伝いさせて頂いております。http://www.jiyugaoka.or.jp/pdf/ennichi10.pdf

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話セバワカル? 2010.12.13 青山修

 約一か月のご無沙汰でした。最近「ブログ楽しみにしてるんですけど」と誉めてくださる方に対し、うまく笑顔で応えられなくなった気がします。ゲストライターの依頼は軒並み断られ、妻にまで断られたこともあり、自前で何とかしています。少々表現が古いですが、盆と正月くらいにお考え頂ければ幸いです。また、仕事もできない男に、ブログを書けるはずなどないってことをお忘れなく。さだまさしさんならきっと賛同してくださる事でしょう。

 さて、最近個人間のトラブル相談が増えているように思います。そこでよく登場するのが「内容証明郵便」です。貸金返還請求、家賃支払請求、敷金返還請求などに使用される通知手段ですから、ご存じの方も多いかと思います。
http://www.post.japanpost.jp/question/fuka_service/syomei.html
 
 「知人がお金を返してくれないんだけど」というご相談、一方「突然こんなのが届いたんだけど」と慌てて来られる方など、行政書士としては内容証明郵便を出す側、受ける側双方のお声に接します。もちろん色々な意味で有益な手段ではありますが、最近は「とりあえず生」という乗りで、割と簡単に使用される方が多いように感じます。

 たしかに書籍やインターネットを参考にパソコンで作成すれば、パッと見にはそれらしいものは出来上がります。それを少し遠くの郵便局に3通ほど持ち込んで、千数百円の世界ですから、お手軽と感じる方もおられるのかもしれません。しかし、トラブルの状況、経緯などは様々です。昨今個人間のトラブルは多様化かつ複雑化していますし、その裏にはご本人も知らない法律問題が潜んでいるかもしれません。また最近の若者は「とりあえず生」とは言わず、甘い飲み物を好むとも聞きます。
 
 「○○と内容証明は使いよう」とはうまく言ったもので、その使い方によってはかえって炎上してしまうケースもありえます。たしかに相手が何も知らない素人の方なら、ちょっとした脅しには使えるのかもしれませんが、かえって自分に不利な証拠を残してしまうケースさえあります。
 
 また差出人名にも注意が必要です。個人名では相手に舐められる可能性がありますし、行政書士事務所や弁護士事務所の名前ならば相手に本気と思わせる脅しの効果は強まるのかもしれません。とはいえ私も、あまり相手を刺激したくないと考えるケースでは、依頼人様に対し、敢えて「個人名」で出す事をお勧めする事もあります。とにかくケース・バイ・ケースということです。
 
 実際の事例においては、たとえジーパン刑事でなくても「なんじゃこりゃ」と言いたくなるような内容証明郵便の文面に出くわす事があります。とりあえず体裁は整っているものの、ネクタイは曲がっているし、肩にはフケだらけです。わざわざお金と手間をかけ、そのような代物を送りつけても、放って置かれるだけですし、相手に手の内を曝す以外の大した効果は見当たりません。
 
 たしかに一通の内容証明郵便によって、ポンと解決するケースもあります。しかしながら大した話合いもないまま、書面だけに頼る傾向もどうかと思います。やはり、まずは当人同士の話合いをしっかりして頂きたいと思います。「話ができないから困っているんだよ」という声もチラホラ聞こえますが、よく事情をお聞きすると、最近相手に連絡したのは何か月も前だとか、やりとりはメールだけだった、という事例も少なくありません。
 
 これは法律トラブルに限った話ではないですが、まずはできるだけ相手と対峙して頂きたいと思います。幸せな結婚生活を長きに続けておられる方々ならきっとお分かりの事と思います。(「向き合わないから平和なんだよ」というご意見はまた今度お聞きするとして)
 
 さて年の瀬ですし、綺麗事はこれくらいにしましょう。世の中には話しても分からない人もいます。どれだけ説明しても全く理解を示さない人がいます。確実にいます。

 そんな時にはどうしたらよいかと言いますと、、、これはホント困ります、、、とりあえず私でよければお話を伺います。お茶でも飲みながら一緒に何かうまい手を考えようではありませんか。ではまた。

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「遺言を書く」ということ  2010.11.11 青山修

 めっきり寒くなりました。ゆっくり読書をする間もなく冬になってしまうかの勢いです。日本の季節は夏と冬だけになってしまうのでしょうか。また芹洋子さんのレパートリーが減ってしまうのではないかと心配になったりもします。

 以前、将来の相続トラブルを防ぐための「遺言(ゆいごん、いごん)」について書きました。「遺言を書く」ということを、次の3つのステップに分けて考えてみてください。
・ステップ1「作成」:法律上の強制力がある遺言書を作成する。
・ステップ2「保管」:将来の相続開始までの間、安全に保管する。
・ステップ3「実現」:実際の相続開始の時、遺言書の内容を実現する。

 あなたは、遺言は「とりあえず書けばもう安心」とお思いではありませんか?少し上等な便箋に思いのままを綴り、権利証や保険証券やらと一緒にタンスの奥の方に閉っておけばいいなどとお考えではありませんか?これは大きな間違いです。

 どれだけ立派なものを書いても、それがきちんと保管され、あなたが旅立った後、その内容が実現されなければ意味がありません。3つのステップのどれが欠けても、あなたの「思い」を形にする事が困難となります。言うまでもありませんが、その場に「あなたはいない」のですから。

 ここで、「遺言を書く」上での各ステップにおける留意点を簡単に見ていきましょう。
【ステップ1 遺言書を作成する】
・まずは、あまり感情的、独善的にならず、遺言の内容を冷静に考えてください。
・法律上の強制力を持たせる為には、一定の要件を満たす必要があります。
・遺留分を考慮する等、トラブルになりにくい現実的な内容の検討が必要です。
・残された遺族間の人間関係(感情面、力関係など)への配慮も必要です。
・トラブルを防ぐ為には、家族への感謝のメッセージなども効果的です。
・相続税が発生する可能性がある場合には、それなりの対応策が必要となります。

【ステップ2 遺言書を保管する】
・遺言書を相続開始の時まで長期間、安全に保管しなければなりません。
・「生前には発見され難く」、かつ「相続開始後には発見され易い」場所とは?
・隠匿、破棄等を怖れて隠し過ぎると、相続開始後に発見されないかもしれません。
・お蔵入りを危惧するあまり、分かり易い場所に保管するのも、これまた心配です。
・たとえ貸金庫に預けても、あなたが望む人が取り出してくれるとは限りません。

【ステップ3 遺言書を実現する】
・相続開始後、遺言書が発見され、その内容が実現されなければなりません。
・取り分の少ない人、口うるさい親族等が遺言の執行を妨害する事もありえます。
・相続人(受遺者)が、自ら執行事務を行うのでは負担が大きく、支障もあります。
・遺言の執行は信頼できる第三者(専門家)にお願いするのがよいでしょう。

 いささか簡単ではありますが、以上のポイントについて十分に留意の上、「遺言」についてゆっくり考えてみてはいかがですか?それが将来において、あなたの愛する家族を無用な相続トラブルから守る事に繋がるはずです。誰もが冬を愛する人のように心広き人というわけではありませんので。

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ラジオを聴きましょう。 2010.10.27 青山修

 突然ですが、いよいよテレビのアナログ放送があと9か月ほどで終了となります。別に総務省に代わって、地上デジタル放送への移行を宣伝しようというのではありません。
 
 現在我が家では、リビングで地上デジタル放送を、寝室ではアナログ放送を観ています。単に寝室の古いテレビをまだ買い替えていないというだけですが。私が寝室で「しゃべくり」なんかを見ていると、リビングで地デジを観ている妻の笑い声のタイミングが若干遅れるんですよ。決して妻の笑いのツボがずれているとか、反応が悪いというわけではありません(妻にこう添削されました)。
 
 これは以前から言われている事なので、ご存じの方も多いのかもしれませんが、地デジは地上波よりも約3秒遅れています(多少の地域差はあるようですが)。原因は現在採用している方式の欠陥だそうです。念のため一応総務省に確認してみましたが、「ええ、タイムラグはあります。地デジに完全移行したら分からなくなりますが」との、とても明快な回答でした。しかも今後もタイムラグ解消の予定はないそうです。
 
 「たかが3秒」とお思いの方もおいでかもしれませんが、例えば地震速報やミサイル発射速報なども3秒遅れるわけです。つまりテレビを見ている我々が情報をキャッチするのが約3秒遅れるわけです。 たしかに「テポドン発射!」という速報を3秒早く知る事が出来たとしても逃げ切れない気はします。妻への感謝の言葉の語尾が少し途切れる程度なのかもしれませんし、これも捲し立てれば何とかなります。
 
 ところが地震速報においては、この「3秒遅れ」はとても大きいと思います。個人差はあるにせよ、室内でタンスが倒れてくるのを避けるには3秒あれば可能でしょうし、調子がよければ近所の空き地にダッシュできるかもしれません。
 
 阪神・淡路大震災では、亡くなった方の80%以上が圧死・窒息死だったそうです。つまり、壊れた建物や、家の中で家具や本棚の下敷きになって亡くなった方がほとんどだったということです。もしも首都圏で大地震が発生した場合、この「3秒」で生死を分ける人はとんでもない数になるのではないでしょうか。恐ろしくなります。
 
 とはいえ文句ばかりでは脳がありませんので、各自で自己防衛の方法を考えましょう。すぐに思いつくのは3つくらいでしょうか。
①家具に転倒防止金具を取り付ける。
②日頃から反復横跳びなどで瞬発力を鍛える。
③テレビをやめて、ラジオを聴く。
 
 個人的には③がお勧めです。ラジオはリアルタイム放送(当たり前ですが)でタイムラグはありませんし、良い番組がとても多いですから。また「デジタル放送への移行をお早目にお願いします」と叫んでいる総務省に対して、こうお願いするのはいかがでしょうか。「タイムラグのないデジタル放送への移行をお早目にお願いします」と。
 
 そうは言っても、国会も暇ではありません。「蓮舫大臣のファッション誌撮影問題」といった重要かつ喫緊な問題に時間を割いているようですから、そこまで手は回らないのかもしれませんね。ではまた。

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「検察審査会」とは(番外編) 2010.10.15 青山修

 先日のブログで、民主党の小沢一郎氏に対し「起訴すべき」との議決を出した「検察審査会」について書きました。何とその審査メンバー11名の平均年齢について計算ミスが発覚し、平均年齢は30.9歳から33.91歳へ、さらに34.55歳へと再度訂正されたそうですので、一応「番外編」として書いておきます。
 私は文系の人間なので難しい計算についてはよく分かりませんが、今後この平均年齢がどこまで上がるか静観したいとは思っています。ではまた。http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E1E2E7E38DE3E1E3E2E0E2E3E29188EAE2E2E2;at=ALL

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光と影  2010.10.13 青山修

10/10(日)、11(祝)、当事務所がある東京都目黒区自由ヶ丘で毎年恒例のビッグイベント「女神祭り」が開催されました。自由ヶ丘駅周辺は出店やライブイベント等で、2日間大変な盛り上がりでした。我々は所属している商店街主催の「会津物産展」において名産販売や呼び込み等のお手伝いをさせて頂きました。私もバカボンパパと同い年ですし少々疲れましたが、街の皆さんと直接触れ合う事ができ、とても充実した2日間でした。

今年で38回目の「女神祭り」そのものは大盛況でしたが、こうしたイベントの形は少しずつ変わりつつあるようです。そもそも若者が少ないのか、その協力姿勢が希薄なのか、はたまた時代の流れなのか、原因は様々でしょう。これまで街を支えてきた60代、70代の方々が精力的に参加される一方、20代、30代など次世代の担い手は何処に行ってしまったのでしょうか。

お祭り等のイベントだけでなく、商店街も同様です。自由が丘といえば、華やかなイメージがあります。狭い路地を高級外車が走り、着飾ったセレブっぽい人で街は溢れています。お洒落なお店が多く、休日には買い物客でいっぱいですが、やはり街の形も変わりつつあります。

近所のお肉屋さんのご主人にお話を伺いました。以前は自由が丘にもお肉屋さんが7、8件あったそうですが、今ではたった2軒だそうです。「とても寂しくなった」とこぼしてらっしゃいました。魚屋さんや八百屋さんも同じような状況です。

先日、経済産業大臣が大規模小売店の出店規制強化を検討する考えを示しました。皆さんはどのようにお感じになりましたか? 既に現状では、大型店舗が出店→商店街が潰れる→大型店舗が乱立→大型店舗が潰れる→広い空地だけが残るという状況に陥りつつあるようです。こうした状況において大規模店舗の出店規制と言っても、今更遅すぎる気がします。カゼをこじらせて肺炎になった患者さんにカゼ薬を出すようなものです。

たしかに、特に郊外においては大型ショピングモールの出店により、いわゆる「シャッター通り」が増えたという事はあるのかもしれません。だからといって大規模店舗だけが悪いとも言い切れません。地域によっては大規模店舗の集客効果から商店街にお客の流れが出来たり、また雇用を生んでいるケースもあるからです。一方の商店街においては経営努力不足という面も否定できませんし、どちらが悪いという類の話ではありません。

こうした問題に限った事ではありませんが、もう国による法規制で全体をどうにかできる時代ではないのかもしれません。ケネディ大統領の就任演説にもあるように、国に何かを求めるのではなく、市区町村や商店街が自主的に独自の対策を講じていくほか道はないと思います。そうした中から自治体と企業と商店街による新たな共存の形が見えてくるのではないでしょうか。

私は常々、駅から商店街を歩いて通勤できるような街で仕事をしたい、またそんな街に住んでみたいと思ってきました。晩御飯のメニューがインターネットではなく、お肉屋さんやお魚屋さんとの会話の中から決まるような、商店街の人々に自分や家族の成長を見守って貰えるような、そんな街に憧れを持ってきました。そんな思いから、この自由が丘に事務所を構えました。

とは言いながらも、正直言いますと大型ショッピングモールも好きです。いつも快適だし、綺麗なトイレもあるし、何でも揃っているし、大きな本屋さんもあるし、楽しいじゃありませんか。ここが悩みどころです。ま、隣の芝生は青く見えるのか、ないものねだりのI Want You といったところでしょうか。

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